薪ストーブ特集





 薪のはぜる音に合わせて炎が揺らぎ、薪の香りがほのかに漂う。薪ストーブが起こす暖気が 家全体に行き届き、炎が弱まってもその暖かさはなぜだかずっと持続する。ログハウスを構 えた人、もしくはこれから建築を考えている人なら薪ストーブへの憧れは強いはず。でも、家 の中に火をおこすゆえ、ほかの暖房器具以上の注意が必要だ。ここでは、建築様式に合った 機種の選び方から設置方法、薪の調達、火のおこし方、そして暖気を循環させるシーリングフ ァンの役割まで、ログハウスで暖かく冬を過ごすための基礎知識をご紹介。薪ストーブを囲 み、温もりに満ちたログハウス生活を実現させよう。
 暖を取るだけなら多機能のエアコンに任せればいいはず。しかし、薪ストーブには暖房だけに留まらない魅力があるからこそ、熱 心な愛好家がいるのだ。その効果は3つ。身も心もほっこりと暖かくなる、薪ストーブならではの魅力を紹介しよう。



1.家中の空気を暖める

薪ストーブは抜群の暖房効果を誇る。薪を焚くと家中に暖気が行き渡り、真冬でも薪ストーブ1台で十分に用を足せる。寝る前に薪をくべておけば翌朝までほんのりと暖かさが残り、気持ちのいい朝を迎えられる。エアコンにはないポカポカとやさしい暖かさが家 全体を包み込んでくれるのだ。


2.炎の揺らぎにほっこり

薪ストーブの窓に広がる橙色の暖かな炎。その揺らぎを見ているだけで、体だけでなく 気持ちも解きほぐされる。時折薪のはぜる音が聞こえ、それに合わせて炎もゆらりと変化。 ほのかに薪の香りが漂い、なんとも落ち着いた気分にさせてくれる。炎を眺めながらゆっ たりとくつろげるのは、薪ストーブならではの楽しみだ。


3.家族団らんで暖かい

やさしい空気に満ちた薪ストーブの周りには自然と人が集まり、ペットの犬や猫も特等席で丸くなる。薪ストーブを中心とした家族 団らんの場。その暖かい雰囲気に自ずと会話も弾む。薪割りや煙突掃除なども家族の共同作業。暖気だけでなく、家族のぬくもりで 家全体があったまるのだ。



薪ストーブを選ぶ

●価格
素材やデザイン、サイズなどによって価格は異なるが、薪ストーブ本体は30~50万円が主流。? そのほか、煙突や炉台、施工などにも費用がかかり、合計で80万円以上かかることを覚悟してお きたい。決して安くはない買い物なので、購入時はトータルで十分に吟味しよう。


●暖房の方法
炉の中の熱を室内に伝える方法は大きく3つに分かれる。薪ストーブを置く環境や楽しみ方に 合った暖房方法を選ぶ必要があるので、それぞれの構造をしっかりと把握しておこう。炉の炎によ ってストーブ自体を熱し、ストーブからの輻射熱で室内の空気を暖めるのが「輻射式」。最もオー ソドックスな構造といえる。「対流式」とは炉の外側にもう一層空気をめぐらせた二重構造になっ ているもの。暖まった空気を外側の層で対流させ、吹き出し口から暖気を室内へ放出させて暖め る。炎を眺めたり、薪の香りを楽しみたいなら炉が前面に開かれた「暖炉式」がおすすめ。熱が直 に伝わるが、熱の逃げ道が多い分、暖房の効率は悪い。




●素 材  
薪ストーブの素材には鋳鉄と鋼板の2つが広く使われている。鋳鉄は熱を 持つと冷めにくい性質から輻射式に使われることが多い。鋼板は加工し やすいという利点があり、滑らかな曲線を描いたものなどデザイン性豊か な製品を作り出せる。また、柔らかい色彩のソープストーンやセラミック タイルを組み合わせたモダンなものもある。



〔鋳鉄〕
薪ストーブに最も多く使 われている素材で、熱に 強く冷めにくいのが特徴。 溶かした鉄を表面に様々 な模様を施した型に流し 込んで仕上げられる。輻 射式に適し、輻射熱を室内 にじわりと伝える。

〔鋼板〕
曲げたり切ったりすること が容易な材質で、曲線を 利用したモダンなデザイ ンが可能。高温を保ち続 けると歪みが生じること もあるので、温度調節など 運転時の扱いには注意を 要する。

〔石・タイル〕
ソープストーンやセラミッ クタイルは蓄熱性に優れ ているので、冷めやすい 鋼板と組み合わせて使わ れることが多い。色や柄 のバリエーションが広がり 、部屋を彩るインテリアと しても魅力的。



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