古民家の趣のナチュラル住宅


 破風・鼻隠しに、内装用の2色のシーダーシェイクを張ることで、個性を主張する山邊邸。どっしりとしたポスト (柱)に支えられたバルコニーの下はガレージ。アンティークが趣味の山邊さんらしく、ここには往年の名車、ホンダS600が収められている。構造材に使われたダグラスファーはオールドグロスとよばれる自生のもので、 植林されたダグラスファーに比べて目が詰んでいて、耐久性も高い。


本物志向、ナチュラル感がメーカー選びの決め手

 「家づくりの計画は3年ほど前から。製材していない木の存在感や、それらを 伝統構法で組み合わせた建て方に憧れを持っていました。蔵や古民家に興味を抱いていたということもありますし。かといって古民家を再生させるには 移築費用が馬鹿にならないし、快適性や収納といった面で難しいと思ったんです」。そこで挙がった候補がログハウスだった。専門誌を読み、展示場にも 足を運んだ山邊さんご夫妻。ある日建築中の喫茶店を見かけ、そこで採用されていたポスト&ビーム構法に刺激され、「建てるならこれだ」と直感した。
  「以前にも展示場でポスト&ビーム構法の建物を見たんですが、それは材の接合に金物を使っていたんです。本当の木組みじゃなかったので、『なーん だ』っていう印象でしたね」。
  山邊さんが住まいに求めたのは、本物志向でナチュラルなこと、そして十分な快適性だった。
  「あるとき市内の分譲地でミニログメーカーと話をする機会があったんです。 そこで出てきたのがハートランド・ログさんという名前。聞いてみると、かなりこ だわりを持った人が代表だという。そこで連絡をして、物件を見せていただく ことにしたんです」。ハートランド・ログが手がけるログハウスの個性、そしてナ チュラル感が、心を大きく揺さぶり、建築を依頼することになった。

施主のこだわりとメーカーのこだわりが見事に融合

 山邊邸の敷地に選ばれたのは、60年以上の築年数をもつ母屋の隣。以前 建っていた倉庫を取り壊し、そこに建てることになった。
  「日本の木組みにこだわりたかったのはもちろんですが、自然素材を多用したいと思いました」 そんな希望を実現するために選ばれたのが、珪藻土の壁やテラコッタの床、そしてレッドシーダーの内装材。また構造材には「オールドグロス」と呼ばれる 自生のダグラスファーをハートランド・ログが用意し、木組みを見せながらも、ネイティブカナディアンハウスのイメージを感じさせる外観デザインを採用。室 内は南仏の古民家を意識させる作りとなった。
  「床、壁、内装材に関してはこちらが希望しましたが、それをどんなふうに組み合わせて仕上げるかは、ハートランド・ログさんにお任せしました。実際、想像以上のものができ上がりましたね」。一方、奥様からの希望は、やはり収納と キッチン。
  「主婦の立場だと、やはり収納にこだわります。特に婚礼家具をどんなふうに納めるかが頭を悩ませたところ。キッチンは独立タイプを望みました。主人も 私も仕事を持っているので、お客さんのための見せる要素は必要ないと思ったからです」。
  木造ながら快適性を求める山邊さんの要望には、管柱に140a角、外壁間柱に2×6材、また耐力壁を構造合板と筋交いのダブル構造にすることで、耐久 性と断熱性、遮音性を高める構造にすることで応えたハートランド・ログ。外観にもシーダーシェイクの破風・鼻隠しやカルチャードストーンを配すること で、どこにもない「木の家」が実現することになった。

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カルチャードストーンで飾られたポーチ。玄関位置を後退させる ことで、雨に濡れずに出入りできる。

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ダイニングスペース。大胆な木組みを見せる大黒柱を中心に 大きなダイニングテーブルを作り付けたのは、ハートランド・ログのアイデア。室内と室外のスムーズな融合に、テラコッタの床はひと役か っている。珪藻土の壁は室内にこもりがちな臭いを吸収し、なおかつ湿気も吸い取ってくれるという。

  
写真左:二人の子供の部屋は2階に。現在は明確な使い分 けをしていないが、独立した子供部屋は当初からの希望だ った。
写真中:2階の広々とした空間はリビングとして機能している。 ダイナミックさと繊細さが、このメーカーの信条でもある。こ のリビングから、広いデッキにつながっている。
写右:ガレージの前面を飾るカルチャードストーン。扉も意 匠的に作られた。


ログハウスDATA

■延べ床面積:148.5m2 1階76  2階72.5  デッキ(バルコニー含む):26.5
■主構造材の種類:ダグラスファー
■構法の種類:軸組み構法(ポスト&ビーム)
■屋根材:カラーベストコロニアル
■外壁材:レッドシーダー、カルチャードストーン
■内壁材:珪藻土、パイン、レッドシーダー
■天井材:パイン
■床材:メープル、テラコッタ
■工事着工年月:2003年5月
■完成年月:2003年9月

ログハウスメーカーズ最新ガイド2004秋冬号より転載


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