天然温泉を引いたP&B




ログの外観もインテリアも洗練されたセンスが際立つ

 

島根県東部に位置する宍道湖。特産のシジミをはじめ、豊かな魚介類に恵まれた広大な汽水湖である。
夕日の名所として知られ、ウィンドサーフィンなど湖上のウォータースポーツも盛んだ。宇田川さんのログハウスの2階ベランダから は、その宍道湖がよく見える。宇田川邸は雑木林と竹林が茂る小高い丘を開いた、天然温泉付きの分譲地にある。内外装の随所に石をアクセントに使い、アンティ ーク調の外観とレッドシーダーの太い丸太を使った内装が印象的な、粋でお洒落なP&Bのログハウスだ。
ご主人はマウンテンバイクやスキー、スノーボード、カヌー、熱帯魚、ギターなどを楽しむ多趣味人間。マウンテンバイクだけでも5台 あり、趣味に関わるモノがいっぱいある。昔からアウトドア派のご主人は、家を建てるなら木の家にと決めていた。東京に20年近く住 んだのちに松江市にUターン就職。現在は学校の先生として隣の出雲市に通っている。東京から松江に戻ったご主人は、まず愛用の マウンテンバイクに乗って土地探しを始めた。土地の条件は宍道湖が見えること。走り回っているうちに宍道湖を望む丘を見つける 。雑木林に覆われ、野鳥の声が響く気持ちのいい場所だった。ある日、その丘が造成され、宅地分譲地となった。狙っていた土地が売 りに出されたのだ。しかも天然温泉付き。丘が全部崩されたわけではなく、自然は豊かに残されている。木の家を建てるには絶好の 場所だった。
ご主人からいい土地を見つけたと聞いた奥さんは、さっそく土地を見に行った。「この土地に立った瞬間に、あ、ここは最高だと思い ました。自然が豊かで温泉付き、買い物にも便利という好条件とは別に、言葉では言い表せないインスピレーションみたいなもの。と にかく立っているだけで気持ちがよかった。」と奥さん。宇田川さんご夫婦とこの土地は幸福な出会いだったようだ。


提案されたプランから家族の生活が思い浮かぶ
モデルハウスで丸太積みのログハウスを見たとき、丸太の存在感より圧迫感を感じたという。家に寛ぎを求めるなら、丸太積みの工 法はちょっと違うなと思った。そんな時にP&Bのログを見たとき、ああこれだと直感した。丸太の存在感を残しながら、住みやすそう なログハウスだった。工法はP&Bに決めたものの、メーカーはなかなか決まらなかった。予算を考えると、自由設計ではなくメーカ ーの出来合いのプランに落ち着きそうだった。しかし趣味に関するモノが多く、デザインもどのメーカーも既成のものは画一的。そこ で、ためしに洛柿舎の井上拳さんにプランを依頼してみた。井上さんから渡された第1プランを見た宇田川さんは、「P&Bでこんな のができるんだ」と驚いた。空間の使い方、外観、内装、すべておもしろい。メーカーの出来合いのプランとは別の家だった。その第 1プランの図面を見ていると、家族3人の生活ぶりが容易にイメージできた。


  
左:キッチンはオール電化。吊り戸棚をやめてより開放 的なスペースになった。白いタイルはイタリア製。
中:1階リビングの柱には樹齢250年余りのレッドシ ーダーの巨木を設えた。直径は80cmもある。
右:この家には1階と2階に2つのリビングがある。1 階は家族が集まる場、そして2階は趣味を楽しむ 場。2階はミニシアターにもなる。灯りを消して 天窓から星空を眺める時間もぜいたく。

  
中:外柱を桁の下までのばし、 梁も板金で囲った。雨をし みこませない雨対策。
右:薪ストーブの煙突が伸びる吹き 抜け部分。薪ストーブの前は家 族が自然に集まる憩いの場だ

自由設計で実現した思い通りのログハウス

  「最初のプランが一番大事。第1プランは考え抜いて出した。」とこのログを手がけた井上さん。まずマウン テンバイクなどの収納に独立した収納スペースを1階に設けた。しまいこむだけでなく、展示してインテリア の一部として生かすことも考えた。ログより耐久性のあるレッドシーダーを使った。さらに土台にはイエロー シーダーを使用。「レッドシーダーは色が変化して味わいが出る。ダグラスファーより多少割高になったけど、 我々が死んだ後も、ずっと住める家になればと思って」と井上さん。
  「自由設計のログハウスは予算的に無理だと思ったけど、いろいろ要望を聞いてもらって希望通りの家がで きるなら、割高になってもこのやり方が正解だと思う。」とご主人。昨年の11月末に完成したログはひと冬を 過ごし、庭も完成した。天然温泉を引く風呂は源泉かけ流し。宍道湖を望み、裏手を竹林に囲まれた最高のロ ケーションの土地に、思い通りのログハウスを建てた宇田川さん。奥さんも娘さんも「家にいるのが楽しい」 と口をそろえた。

 
ログハウスは昨年11月に完成し、庭 は今年5月に工事を終えた。家の前 にはシャラやヤマボウシを植えた。ご主人は薪ストーブ用の薪割りがす っかり日課に。暖かくなっても次の冬 のために薪割りを続けている

ログハウスDATA

■延べ床面積 115.52/1階 64.12/2階   51.40/デッキ 15.93/その他 4.62
■着工 平成17年8月1日 
■完成 平成17年11月3日
■加工法 ポスト&ビーム 
■構法 軸組構法
■使用ログ材 ウエスタンレッドシーダー サイズ400φ
■基礎 ベタ基礎
■外部仕上 屋根材=GL銅板/建具=木材/塗料=2回塗り
■内部仕上 天井材=珪藻土、パイン材/床材=パイン材 内壁材=珪藻土、シーダーノタ材・パイン材/塗料=2回塗り
■設計・輸入・施工 woodlabo.洛柿舎
取材協力/woodlabo.洛柿舎有限会社
TEL:0859-39-3966





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