全国から依頼が来るログハウス


自社内でログハウスに使用する木材の耐久実験を行っているのが、愛知県のログハウスメーカー有限会社シフト。同社のハンドカットログには、インディアンが生命の木と呼び、カヌーを作った最も腐りにくい材質であるウエスタンレッドシーダーが使用されている。



ウエスタンレッドシーダーだったら100年は夢ではない

 中部地方を中心にハンドカット、マシンカットを間わずログハウスはもちろん、一般的な住宅から2X4の輸入住宅、リフォームまで、住宅建築に関する様々な事業を展開している有限会社シフト。社長の纐纈さんは、もともと輸入自動車会社を経営していたそうだ。

「その輸入自動車会社の事務所として借りた建物が、たまたまログハウスだったのが縁で、今ではすっかり住宅メーカーです」
どういうことだろうか?纐纈社長は続ける。

「ある時、その事務所に一人のお客様がみえて、『こんなログハウスを建てて欲しい』と言われたのです。もちろん、自分は建築のことは何も知らなかったので当時は非常に困りました。カナダから輸入されたログハウスということは知っていましたが、何分、建築の知識がまったくないため、いろんな建築会社に相談しましたが、ログハウスのことはわからない、という答えがほとんどでした。やはり畑違いのことはやめようと、お客様にお断りしようと思っていた矢先に、知り合いの工務店の社長に、ログハウスのことならあの人に聞けばと、あるログビルダーを紹介していただきました。その方にいろいろ教わったり、調べていくうちに、すっかりログハウスの魅力にとりつかれてしまいました。これがこの仕事を始める最初のきっかけでした」 建築とはまったく別世界からの参人ゆえに、出合うことのすべてが新鮮で楽しかった、と纐纈社長は言う。
 「建築材もいろいろ研究しました。輸入ログは地域の天候や風土によって、まったく違う。どれが良くてどれが悪いというのではなく、その土地に適したものが育っています。だから、輸入でも日本の環境に対応できる材質のものを使用するのが理にかなっているのです」 たくさんの建築材を扱ってきたが、輸入のログハウスを日本で建てるのであれば、ウエスタンレッドシーダーが一番おすすめだそうだ。   「現在も続行中ですが、何種類かの木材を同じ条件で外気にさらして10年近く経ちますが、このウエスタンレッドシーダーが一番劣化が遅いですね。外側はまだしも、内部は何の劣化も見られません。手入れさえ怠らなければ、100年住宅の可能性はおおいにあります」




普通の住宅建築の3倍は集まるログハウスの現場見学会

 シフトのスタッフの手によって最近完成したもう1つのログハウスが、マシンカットタイプのもの。
  「これはオーナーさんが日本産の杉を使って造って欲しい、というリクエストを受けて建てたもので、良質の国産杉(通常の3~4倍の価格)を使ってます。といっても贅をこらすためではなく、実は日本の杉材を使う場合、かなり質の良いものでないと、ログハウスには向かないのです。一般的に日本の杉は成長が早くて柔らかいので、劣化が速いのです。その点、カナダのような寒い所で育つ杉(シーダー)は成長が遅い分、木質が緻密で堅い。外壁が直接雨や風にさらされるログハウスには、やはり、しっかりとした木材が適してます。ログハウス建築の計画があり、見積もりを見て安価な場合は、どのような材料を使うかを聞いてみることをおすすめします」マシンカットの良さは、木の魅力ももちろんあるが、周囲の住宅とあまり違和感が出ないようなデザインであることだろう。人によっては威庄感を感じるハンドカットタイプにはない、柔らかくて素朴な印象に惹かれる人は多い。

  「マシンカットの現場見学会を開催すると、みなさん『これもログハウスなんだ』と驚かれます。ログハウスというと無骨な丸太小屋をイメージされる人が多んでしょうね。周囲との違和感も少ないデザインですから、住宅街に適しているといえます」人々の関心が健康住宅、エコ住宅、アレルギーのない住宅などに向かっている今、ログハウスは時代にマッチした工法なのかもしれない。 纐纈社長のもとには全国からログハウス建築の依頼がくるが、引き受けるのは会社からおおよそ2時間以内の場所に限定しているという。 「現場が遠いと、建てた後、当社の目が行き届かなくなるからです。永く持たすには手入れが欠かせません。これは一般住宅も同じで、時が経てば痛んだり劣化するのは当たり前です。ログハウスに限らず、家とはそういうものだと思って、メンテナンスを欠かさないようにしてください。我々が建てるログハウスは必ず両面バルコニーですが、これはオーナーが5年間隔くらいに必要になる外壁塗装をする際に、足場となるようにと、考えた結果です。建てたからゴールなのではなく、そこから本当にログハウスとの付き合いがはじまると思つて下さい」

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有限会社シフト
代表取締役 纐纈俊一
本社:愛知県岡崎市美合町字五本松8
TEL:0564-55-1222  http://www.shift2007.jp





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