個性的な最新実例を満したログハウス専門誌




 
子供の喘息を考え、国産材を使った木の家を

 
 石巻市内の住宅地に建つS邸は、マシンカット・ログハウス。このタイプを住宅に選んだことについて、ご主人のSさんはこう話す。「仕事の関係で10年間北海道に住んでいたんです。そこでログハウスを手づくりしている方と知り合い、自分も『住むならログハウ ス』と思っていました」そんな説明をかたわらで聞いていた奥様が、「だって結婚式の挨拶で、『夢はログハウスに住むこと』って宣言 したほど惚れ込んでいましたからね」と笑う。
  それ以外にも、Sさんにはどうしてもログハウスにしたい理由があった。それは二人の子供の喘息。あるとき木の家が喘息の緩和に いいと本で知り、両親とも相談して「是が非でもログハウスで」と思ったのだとか。「材料に関してもこだわりがありました。それは国 産材の使用。ログハウスを建てたいといろいろ雑誌を読んだんですが、ほとんど外材ばかり。『もう諦めようか』と考えたとき出会っ たのがログハウジングさんでした」。仙台市内に本社を持つログハウジングは、マシンカットされた大分の日田杉を躯体に用いること で知られるログハウスメーカーで、県内でも多くの実績を上げている。そのメーカーと知り合うことで、Sさんの家づくりへの思いは 現実のものとなった。S邸を手がける上でログハウジングが掲げたテーマが、「家族が楽しく過ごせる家、女性に優しい家」
 

 
●Sさんご夫妻からの要望
  住宅をログハウスで建てるにあたり、Sさんご夫妻からいくつかの要望があった。広い吹き抜けがほしい、薪ストーブを置きたい、ピ アノを置けるホールがほしい、小屋裏収納を多くしたい…などなど。その中でも注目すべき点が「玄関を土間にしてほしい」というも の。Sさんの実家が農家で、やはり土間のある家。ここに近所の人たちが集まって、おしゃべりしている光景を見て育ったからだ。
  そんな要望を受けてログハウジングは、玄関とホール、リビングが一体になる空間を提案。リビングと玄関の吹き抜けを2階ホールと 接することで、開放感いっぱいの空間ができ上がった。また、角ログを使用したことで壁面がフラットになり、家具の設置が容易である ということも見逃せない。


●間取りの考え方
  この家には、ご両親も同居する。そこで、玄関を入って右手をパブリックスペースに、左手をご両親の居室としてレイアウト。その空間 をつなぐのが、前出のホールだ。Sさんご一家のプライベート空間は2階に集中。とは言え、大きな吹き抜けによって生じる開放感が、 各部屋の孤立感を解消しているのは事実。

●収納の考え方
  この家には、ご両親も同居する。そこで、玄関を入って右手をパブリックスペースに、左手をご両親の居室としてレイアウト。その空間 をつなぐのが、前出のホールだ。Sさんご一家のプライベート空間は2階に集中。とは言え、大きな吹き抜けによって生じる開放感が、 各部屋の孤立感を解消しているのは事実。
 



 
1-2.アイランド風のシンクを設置したキ ッチンは、まるでオープンキッチンのよう だ。食器棚や収納家具などはすべて 造り付け。
3.ピアノが置かれた、玄関に直結する ホール。
4.昔ながらの土間の感覚を取り入れ た玄関。「寒いのはイヤ」と蓄熱暖房 を4台も入れたが、薪ストーブ1台で部 屋の中が十分温まるとか。









   

 
5-6.開放感いっぱいのリビング&ダイニン グ。建具は秋田杉、土台回りは地場のス ギと、国産材が多用されている。
7.2階のオープンスペースを利用した書斎 コーナーなど、開放感のある空間を上手に 利用している。本棚を造り付けることで、空 間に緩やかな躍動感が生まれた。2階から 下を見下ろすと、リビングや玄関の吹き抜 けがいかに大きいかがわかる。木の調湿 効果で、梅雨の時期も快適だった。
8.主寝室。ここには小屋裏収納を設け、ふ だん使わない物を収納。天井の高さがあ るので、小屋裏も狭く感じない。

 

9.両親の居室。
10.二人の子供の寝室。上手に住 み分けている。この部屋は、真ん中 で仕切ることも可能。
 


 

●延べ床面積:197.06m2 1階120.9m2  2階76.16m2
●主構造材の種類:大分県日田杉
●構法の種類:丸太組み構法 
●基礎の種類:ベタ基礎
●屋根材:三州陶器瓦 
●外壁材:大分県日田杉
●内壁材:大分県日田杉 
●天井材:大分県日田杉
●床材:大分県日田杉
●ログシェル加工:日田郡森林組合 ログ・ハウジング
●工事着工年月:2005年9月
●完成年月:2006年1月
●設計企業:Aki一級建築士事務所
●施工企業:(有)ログハウジング
●建物使用目的:住宅
 
妻壁部分をログ積みに変更したS邸。大屋根の存在が安心感を与 えてくれる。