個性的な最新実例を満したログハウス専門誌

 


 

 
ガソリン代1ヶ月9800円!
猛烈に展示場を巡る

 「1ヶ月のガソリン代が98000円になったこともあったなあ」と、思い 出を語るのは、ポスト&ビームのオーナーになった大谷内さん。まずは 長野ログハウスのポスト&ビームを選ぶまでの話を聞かせていただく。
 大谷内さんが住宅の建築を考えた時、真っ先に浮かんだのは立派な 木の家であった。そして長野県などで展示場を見学するうちに、ログハ ウスへの興味が深まっていった。「木の香りは落ち着く」と思った大谷内 さんは、気がつけばログハウス雑誌を買いまくっていたそうである。そ れからは、ひたすら展示場を巡る日々である。出張するついでに展示場 やモデルハウスを見るのはもちろん、週末の休みを利用して見学を続け た。その結果、冒頭の大谷内さんの言葉にあるように、ガソリン代だけで 相当なお金をつぎ込んでいた。長野県内の展示場はほぼ制覇したそう だ。あるログハウスメーカーに決めようかとしていた頃、長野ログハウ スのポスト&ビームを見学する機会があった。当時は耐震強度偽装が大 問題になっていた時期であり、太いログの柱と梁と筋交いをドンと見せ るデザインが気に入った。また間取りが自由にできるという点もポイント になった。ちょうどログ材の輸入のタイミングで建築費が安くなりそうだ ったことから、大谷内さんは長野ログハウスへの依頼を決断した。
 理想の家作りにとことんこだわった大谷内さんは、間取りの設計を自 ら手がけることにした。どうしても欲しい吹抜と暖炉、ウッドデッキ、和室 はもちろん、風水まで取り入れて間取りを自分で作り上げた。そして 2005年、いよいよログハウスの建築が始まった。
   

 
自分で設計した納得の間取り これぞこだわりの家作り
 工事が始まってから大谷内さんは、積極的に現場へ出かけた。建築の様 子を見たいのはもちろんだが、ちょっとした変更を大工さんに相談することも多かった。柱や梁はダグラスファーだが、大谷内さんは 「日本の風土に合うのは国産材だ」ということで、ログハウス内部の随所に様々な国産の木を取り入れたかったのだ。そこであちこち から国産材を仕入れてきては現場に持ち込み、大工さんに取り付けてもらった。「ちょっと大工さんを困らせたかもしれないなあ」と 語る。
 工事は順調に進み、3月には引き渡しの日を迎える。大谷内さんにログハウスが自分のものになった時の感想を聞いてみると、すぐ さま「最高だね!」の言葉が返ってきた。木の香りの癒し効果は予想以上で、気分がものすごく落ち着くとのこと。大谷内さんのログ ハウスはスギやヒノキなど香りの強い材を多く使っているので、通常のログハウスよりも木の香りが強く感じるようだ。実際、大谷内 さんの息子さんが幼稚園に行くと「木の匂いがする」とみんなに言われる。
 

 
細部まで考えに考え抜いた我が家は木の香りが強く漂う癒しの空間
 それでは、大谷内邸の内部を見てみよう。天井板にはピンク色に近いスギを選択しているので、おそらくその匂いなのだろう。廊下からリビングに入るところには、木曽ヒノキの大黒柱がそびえ立っている。この大黒柱は大谷内さんが見つけてきたそうだ。かなり 太く、どっしりしている。大黒柱には筋交いが設けられているのだが、かなり太いものなので少々の地震ではビクともしないだろう。 リビングにあるテーブルは、ケヤキの一枚板だ。
 1階には和室が設けられている。珪藻土の壁にログの筋交いが入ってアクセントとなっている。和室の入り口は一段高くなってい るが、この部分は45センチ角の大黒柱を流用したもの。床の間はスギの一枚板を使用し、和室の腰板は秋田杉を使っているそうだ。
 2階に上がって最初に目にはいるのが、吹き抜けに面した柵である。スギの枝を使っている。また柵の部分には一枚板でベンチが 設けられている。個室が4室あるが、ここにも大谷内さんならではの工夫が光る。天井板が部屋のそれぞれの面で違う方向に貼られ ているのだ。こういう部分にまで工夫を凝らそうとするのは、真似できるものではない。
 そして大谷内さん最大の自慢が、2階のデッキである。デッキは中央で三角形にくり抜かれているが、このくり抜いた部分をさらに 3階用のデッキに使っている。大谷内さんが建築中に足場へ登った時、ここからの眺めがあまりにも素晴らしいことに気づいたので、 ここにもデッキを作ったのだとか。3階のデッキへは、ハシゴを登っていくが、少々恐い分、眺めは最高であった。
 ログハウスを引き渡されて間もないため、庭はまだまださびしい状態。大谷内さんにこれからの予定を聞いてみると「高野槙を庭 に植えたいなあ」という答えが返ってきた。