きっかけはログハウス専門誌

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家を建てることで実現したのは、家とともに年を重ねる生き方だった。

緩やかな傾斜の屋根を載せた目次邸。建物の前面中央に、妻壁からオープンデッキまで板を張った。これが効果的なアクセントになっている。

 
右:公道に面した目次邸の勝手口。通し柱と胴差しの接合部にあしらったブレースがアクセントになっている。
左:半円形に張り出したオープンデッキ。端正なたたずまいの家に、ちょっとした遊び心が加わった。


P&Bを見たとたん、「僕はこれで建てたい!」

 住宅地としての整備が進む三重県伊賀市郊外。そんな住宅地の一画に、落ち着いた雰囲気でありながら個性を発揮している住宅 が建っている。オーナーの目次(めつぎ)邦彦さんは、研究畑の仕事に従事するサラリーマン。この伊賀市に住み始めたのも、転勤の ため。「もしかしたらまた転勤でよそに移るかもしれませんが、それだといつまでたってもマイホームを持てませんし。ここを訪れて 暮らすのにいい環境だったのでマイホームを建てることにした」目次さんは、ずっと一戸建てにこだわっていた。その理由は、「庭が ほしかった」から。その意味でも、まだまだ自然環境が色濃く残っているこの地は、永住するのに最適だと考えたようだ。
  住む土地が決まれば、次は「どんな家にするか」だ。邦彦さん、知栄子さんご夫妻は、まずハウスメーカーのモデルハウスを見て歩 くことから始めた。そんな中から、「これかな」という1棟が候補が決まったのだが…。
  「ほぼ決まりかけていたとき、急に『私たちの住みたい家はこれじゃない』と思ったんです。いろいろ見て歩くうちに、なんとなく妥協 してしまったんだと思います。そんな気持ちで家を決めたくないと、改めて住みたい家のイメージを考えてみたら、木造で切り妻屋根 の家だったんです。外観は板張りで…」と話す知栄子さん。
  ところで、現在の住まいから車で10分弱のところに1軒のレストランが建っていた。ある日そこを訪れた目次さんご夫妻は、その店 に置いてあったログハウス専門誌で、あるログハウスメーカーの仕事を知り興味を持った。そして、どうしても気になって訪ねてみる ことにしたのだとか。「それが、ここを手がけてくれたハートランド・ログさん。主人が関心を示したのはポスト&ビーム工法で建てた 住宅だったんです。私たちが立ち寄ったレストランも、やはりポスト&ビーム。何かの縁だったのかもしれませんね」と知栄子さん。そのハートランド・ログの仕事場を訪ね、事務所を見るなり「僕はポスト&ビームで家を建てたい!」と決めた邦彦さん。

「買う」から「建てる」へ、そして「使う」ための家を

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  もう一つ予想外だったことがある。「思っていた以上に時間がかかってしまったこと。自分が施主ですから、工期というものがあり これまで目次さんご夫妻は「家は買うもの」と、当り前に思っていた。しかしハートランド・ログの現場を訪れ、家づくりの考え方を知 るうちに、「家は建てるもの」という考え方に変わった。それが、邦彦さんに「ポスト&ビームで建てたい」と思わせた一番の理由。木 造ゆえに、構造の一つひとつが手に取るようにわかるのも、大きな魅力だったと話す。「私の中では、もう少し可愛らしい家をイメー ジしていましたが、木造で切り妻屋根には納得しています。ただし、外観はふつうの家に近いデザインを希望しました」と知栄子さん は言う。そんな屋根のイメージは最初から決まっていたと邦彦さん。それは「勾配を急なものにしたくない」という点。
  部屋が狭く感じるのを嫌ったためだ。「木造でいこうと決めたとき、『真壁と、ゆとりを持って付き合いたい』と思いました。その意 味では広い空間は不可欠。その空間を気持ちよく使いたいために、飾り梁はいらないと決めたんです。この家に使われている柱や梁 は、すべて構造体としての役割を果たすものであってほしいと。だから建具も木製を希望しました」と説明する邦彦さんは、「家を建 てる」ことについてずいぶん勉強したとも語る。そのおかげで、希望したことはすべて実現したと喜ぶ。間取りは、ご夫妻が相談して決めていった。その中で最もこだわったのが、リビング とのつながりを大切にした和室と2階ホール。
 家族の気配をいつも感じていたいという思いが、この空間設計には表れている。「家を買う」ことから、「家を建てる」という意志を明確にした目次さんご夫妻。それ だけに住み心地には満足の様子だ。現在は、「家は使うもの」と考え始めているご夫妻。さらに「家とともに年をとる」こと も大切なことと理解し始めている。ハートランド・ログは、そんな一生ものの家を提供 してくれた。

  
左:ホールの一画には、ロフトに伸びる梯子 が掛けられている。
中:目次さんが希望した、広々とした2階ホール。 1階は白壁を多用していたが、こちらは板壁を採 用。まったく異なる雰囲気が特徴的だ。階段か ら見下ろすと、キッチンを望むことができる。この 連続性は知栄子さんが望んだもの。子供たち の遊び場となるホールの様子が、キッチンにい ながらでも感じることができる。
右;キッチンから続く家事室。細かなものの収納スペースとし ても活用されている

左:ダイニングスペースから階段方向を望む。2階の様子も手に取るよ うにわかる。
右:緩やかな傾斜の階段を下りてくると、1階はこんなふうに見える。親 子のコミュニケーションが容易なように、キッチンは対面式。



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