個性的な最新実例を満したログハウス専門誌
   

 
開発途中の住宅地の一画に建つ本間邸。ドーマーを設けることで、2階の空間を広く使うことができる。玄関のある正面から見たプロポーションが、ご主人のお気に入り。記念撮影場所も、ここを指定。
 
 
 
階段脇の窓が、西側に設けた唯一の 開口部。これがあることで、階段回りが 明るくなった
 
限られたスペースの玄関だが、東面に 窓を設けることで明るくなり、広い印象 を与えてくれる。

リビングから、ダイニングスペース、キッチンを望む。 丸太の構造材を多用することで、ログハウスのイメ ージを残すことに配慮しているのがわかる。
 
リビングに隣接した小上がり。 ここには囲炉裏が切ってある。 西側に窓を取り付けていない のがわかる。内装仕上げはこ れから。
     
 
 
小上がりからキッチンを望む。 回遊性のある空間だ。
 
壁面にレンガをあしらったキッチン。 奥の小窓は東に面しているので、 朝はとても明るい。
 
菜々美ちゃんの部屋。東面の窓 のほかに、南面の可愛らしい三角 窓が印象的だ。
 
外への出入口がある洗面所。 「将来露天風呂を造りたいので、 これはそのためのドア」とご主人。


菜々美ちゃんのリクエストで実現した丸窓。途中でハート形に変更



多目的に使うことができる、2階のオープンスペース。

本間邸のリビングスペースと、そこから続く小上がり仕立ての和室。リビングの階段は、軽快 なイメージで設計。



 行田市郊外に建つ本間邸。丸太の構造体を表しにしたポスト&ビーム住宅は、折か ら顔を覗かせた日の光に照らされて、壁の白さがひときわまぶしく映った。
 本間さんご夫妻がこのようなスタイルの住宅に惹かれたのは、新婚旅行で北海 道を訪れた際、ハンドカット・ログハウスに泊まったのがきっかけだった。そのときから、「マイホームを持つなら、ログハウスにしたい」という夢を抱いたのだ という。そして実際にマイホーム計画が動きだしたとき、ログハウスの展示場に足を 運んだのだが…。 「予算的な面で、難しいと感じました。そこでハウスメーカーのモデルハウスも見に 行ったんですが、頭の中にログハウスのイメージができ上がっていて、『なんだか普 通すぎる』って印象で…」と話し始めた本間勇一さん(38歳)。
  今年で結婚10年目を迎えた本間さんご夫妻は、これまでアパート住まいと実家住 まいを経験してきた。だから初めて持つ「我が家」は、お気に入りのものにしたいと いう願いがあった。「無理のない予算で、かつログハウスの雰囲気のある建物ということで決めたのが ポスト&ビームなんです」と言葉を続けるのは、奥様の真由美さん。それだけ聞けば なんだか妥協案のような印象だが、じっくりと検討して出した結論だという。
  そんな経緯でメーカー選びが始まり、建築を依頼した先が、ここを手がけた新堀建 設ログハウス事業部。「いくつかのログメーカーが候補に上がりましたが、その中で一番惹かれたのが新 堀建設さん。建物そのものが魅力的だったのはもちろんですが、ログハウスづくりに 参加できる、ハーフビルドシステムがあると聞いたものですから」と真由美さん。 「最初に本間さんご夫婦から希望をうかがったところ、お城のように大きな物件にな ってしまいました。あれもこれもと詰め込み過ぎたんですね。ですから、まずは土地に 合わせた家の大きさから説明することから始めたんです」と話すのは、新堀建設の 新堀忠光さんだった。
 
 ところで、プランニングを進める中で、本間さんから「西側には窓を付けないでほし い」という要望があった。聞いてみると、西風が強い土地だと言うのである。
  そこで新堀建設は、北から南に風が抜けるように窓を配置。採光は、その南側から 取り込むようにした。しかし、西側にまったく窓がないのでは空間に開放感が生まれ にくい。それを説明し、階段脇に窓を一つ設けることを了解してもらったという。
  そのほかにもこだわりがいくつかある。その一番が、真由美さんが最も力を入れた キッチン。打ち合わせのときに、自ら描いたスケッチを持参してくるほどの熱心さだっ た。一方ご主人のこだわりは、階段のあるリビング。普通の家では体験できない空間に憧れていたからだ。そして薪ストーブ。設置場 所のレンガ積みも自分で行い、誇らし気な笑顔を見せてくれた。
  愛娘の菜々美ちゃんにも希望があった。それはアニメ映画『となりのトトロ』に登 場する丸窓。それを壁に設けてほしいというもの。それらすべてを、新堀建設は創意 と工夫で実現したのである。室内を拝見しているうちに、あることに気付いた。それは収納の少なさ。収納に関 する話題は出てこなかった。それを確認すると、「あまりこだわりませんでした」との 返事。物を増やすのが好きじゃないという理由もある。それでも子供が成長すれば、いやでも物が増えてしまう。そんな疑問を口にすると 「日曜大工で物置を造る予定なんです」という答え。せっかくお気に入りの空間を 実現できたのだから、不必要なものを置いて、その雰囲気を壊したくないという思い が、収納の少なさにつながったようだ。
  前述したように、新堀建設では施主参加のシステムを採用している。これは予算 的な負担をできるだけ軽減させたいという考え方のほかに、施主自らが家づくりに参 加することで、住まいに愛情を持ってほしいという願いが込められている。本間さんご一家が参加したのは、材料である丸太の皮むきと内装仕上げ。その作業を通じて、いっそう我が家が好きになったのは言うまでもない。

 


■延べ床面積:97.9m2 1階52.5m2/2階45.4mm2 
デッキ(バルコニーなど含む):21m2
■主構造材の種類:ダグラスファー
■構法の種類:軸組み構法
■基礎の種類:ベタ基礎
■屋根材:コロニアル 
■外壁材:モルタル
■内壁材:国産スギ板、珪藻土
■天井材:国産スギ板 
■床材:無垢材
■総工費:非公開
■工事着工年月:2004年11月
■完成年月:2005年5月
■設計企業:(株)新堀建設ログハウス事業部
■施工企業:(株)新堀建設ログハウス事業部
■建物使用目的:住宅