ウッドデッキは交流の場




大阪のベッドタウンにハンドカットログを建てる

 濱崎さんのハンドカットログハウスは、水田と雑木林に囲まれた、のどかな住宅地に建っている。隣家も少なく、静かなところであ る。ここが大阪と京都のベッドタウンとして発展してきた高槻市内だとは、ちょっと想像しにくい場所である。
 濱崎さん一家は、父母と奥様、それに長男の5人家族。ご主人は看護師、奥様は保育士として働いている。そんな濱崎さん一家がロ グハウスを建てようと思ったのは、奥様のほうが以前からログハウスに並々ならぬ興味を持っていたからだとか。ご主人も「いつかは 自給自足の生活をしてみたい」と常日頃考えていたので、いつしか奥様と同様にログハウスの建築を考えるようになったという。
 どんなタイプのログハウスがいいのかを検討するため、濱崎さん夫妻はログハウス宿泊ツアーを何度も行った。角ログ、丸ログ、ハ ンドカット、ポスト&ビームと、一通りのログハウスを体験宿泊した。その中で気に入ったのがハンドカットログ。そこでさらに情報収 集を行い、キハタのハンドカットログを探し出し、無料体験宿泊をしてみたという。レッドシーダーの良さを感じた濱崎夫妻は、キハタ に建築を依頼することを決めたのである。
 平行して土地探しも始めた。法規制をクリアしてログハウスを建てられる土地で、希望するだけの広さがあり、しかも職場への通勤 圏内となると、なかなか難しい。土地探しを依頼した不動産屋との付き合いは、2度の年越しを経たそうだ。それでもようやく見つけ た土地は、大阪のベッドタウンとは思えないような、のどかな土地だった。不動産屋は「こんなところでもいいのですか?」と半信半疑 だったが、濱崎夫妻は大喜びしたそうだ。土地が決まり、メーカーも決まったところで夢は大きく前進したが、濱崎さん夫妻にとって、それからが大変だったという。

いいところだけど、道が狭すぎるそこで取った手段とは?

 現場までは道が細く、普通の手段ではログの搬入が無理であった。そこで目の前に広がる水田に鉄板を敷き詰めて、ログを積んだ トラックを走らせるという手段を取ることになった。一昨年の12月にログの刻みに入り、2月にログ材の搬入を行ったのは、水田が涸 れている時期でないとこの作戦ができないからである。これで工事が開始された。
 予算に制約があるため、濱崎さん夫妻は塗装やサンダー掛けを自分たちで行うことにした。大工さんの進行に遅れないよう、時に はヘッドランプを付けてサンダー掛けをしたという。大工さんからのアドバイスやサービスをいろいろ受けられたという。リビングの 立派な照明はとある大工さんとその友人の鍛冶屋さんによるコラボレーションだとか。
 ログハウスに取り付ける照明関係も、自分たちでショップを探し、安い値段でおしゃれな照明器具を買い込んだ。塗装が終わり、大工さんの仕事も終わってからは、予算の制約で発注しなかったウッドデッキの自作を開始した。ウッドデッキが完成 したところで、念願のログハウスが濱崎さん夫妻のものになった。

重厚なログが張り出すリビングルーム。奥にあるのは琉球畳のスペース、左奥はキッチンだ

 
:キッチンにもこだわりをみせる。木材 を貼り付け、鋳物を取り付けてみた
:大工さんと鍛冶屋さんがコラボで作 ったメインの室内照明。頑丈な鎖で吊り 下げられている

自給自足な生活にチャレンジ!一家五人のログライフが始まる

 最初に目につくのが、広々としたウッドデッキである。濱崎さん夫妻が自作したものだ。このウッドデッキがあるとないとでは大違い だと、ご主人は語る。昔は家から外に出ることはあまりなかったが、ウッドデッキがあると外に出る気分になるとのこと。「昔は庭先で 花火なんて、できなかったなあ」と、ご主人は思い出を語ってくれた。
 濱崎さん夫妻の親戚は比較的近所に住んでいる人が多いのだが、このウッドデッキがあるおかげでそういった親戚がふらりと立ち 寄るようになったそうだ。今や濱崎邸のウッドデッキは、親戚同士の交流の場になりつつあるようだ。ここにはテーブルはもちろん、 大きなパラソルやバーベキューセットなどが用意されている。
 1階はリビングがほとんどの面積を占めている。東側に畳のスペースがあり、また濱崎さん夫妻の両親用寝室がある。2階は寝室 が2部屋あるが、それ以外はフリースペースと吹き抜けになっている。広々とした空間が、実に気持ちいい。ここには奥様がトライア スロンをしていた時の自転車や、看護・福祉関係の書籍がずらりと並ぶ本棚がある。

 ログハウスオーナーとなった今、濱崎さんは自給自足の生活を実践しつつある。長男・草太 君用の机を自作したり、庭で野菜類を栽培したりと、夫婦ともに忙しい生活をしつつも余念がな い。ご主人によると「いずれは炭焼きをやってみたい」とのこと。「ログハウスを買うってこと は、人生を買うようなものですよね。ログハウスでの生活をもっと楽しもうと思います」という 言葉が印象的だった。「これから物置やサンルームを作ろうと考えています」と朋孝さん。家族 の夢と憧れが詰まった家は、幸せが詰まった場所といえる。







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