Iターンログ物語




長野県北佐久郡御代田町塩野南ヶ原405-45
TEL.0267-31-2422 http://homepage3.nifty.com/nonokaze/
楽・食・間 NOROは11時30分~21時まで営業、 木曜休み。野の風工房は11時~16時まで営業、 (当日午前中までに要予約)木曜休み。どち らも冬期は休業だが、野の風工房は2日前に 予約すればOK。

 
左:アンティークなガラスの照明は八王子時代から愛用。ダイニングテーブルはナラノキで製作した
右:3ヵ月で完成させたログ。庭の木々も家族で植えた

東京都八王子市でピザ屋を経営していたノボシェフこと設楽登さんが、
家族そろって軽井沢 へ移住したのは37歳のこと。
ゆったりじっくり新天地に根をおろし、50を過ぎてから隣町の御代田にログを建てた。まずはノボシェフの青春から話そうか


自由な時間が欲しくて妻と息子と軽井沢へ移住

 昭和40年代半ば。20歳の若かりしノボシェフを虜にしたのは、横田基地近くのニコラスという店だった。「ろうそくの灯の中で、ワインを飲みながらピザを食べるんですよ。蕫ピザは手で食っていいんだ﨟なんて話しながらね(笑)」。異国情緒たっぷりのムーディーな世界が忘れられなくて、25歳のとき敬子夫人とともに八王子市にピザ屋をオープンした。当時珍しかったピザは地元の美大生に大ウケ。
 店が軌道に乗り忙しくなると、自分たちの時間は削られた。「定休日には掃除してディスプレイを変えて……。とにかく時間が欲しかった」。それが、軽井沢へ移住した一番の理由だ。実に潔いノボシェフは、37歳という若さで店をたたんで軽井沢の保養所へ転職。当時は八王子から軽井沢までは片道4時間、200kmほどの道のりだったが、幾度も訪れた大好きな土地だった。「軽井沢の仕事は冬期休業だから自由時間がたっぷりできました。朝起きると今日は何しようかなぁって、まるで老後のよう(笑)」。時間を手にしたノボシェフは、スキーのインストラクター免許を取得。これが現在も冬期休業中の家計を支えている。一方、敬子夫人は軽井沢の高山植物に魅せられ、押し花やドライフラワー制作を学び、作品を委託販売するまでになっていた。
  ある日のこと、本当の老後を考えたら少し淋しくなったそうだ。「店を再開したら、またいろんな人が来てくれるはず」と、50歳を過ぎてからログ建築に乗り出した。

こだわりぬいた広々ログで夫婦のお店をオープン

  まずは御代田町の1000米林道のすぐそばに、約200坪の土地を購入した。そして建物のデザインはプロに依頼。「ログを建てるのに設計屋さんが入るケースは少ないんですよ。でもワシは急勾配の屋根で2階はおまけという、よくあるログにはしたくなかったから」。プロが描いたのは延べ床面積(2Fのロフトを含む)42坪という広々としたたたずまい。長年この土地に住んでいたからこそ分かる、暮らしやすい設計図が完成した。
  こうして誕生したログで新しい店を構え、第2のIターンライフを始めた設楽夫妻。ノボシェフは腕をふるって地の食材で客人をもてなし、敬子夫人はドライフラワーのアレンジメント教室を通して自然の美しさを伝えている。最後にIターン成功の秘訣をうかがうと「コミュニケーション」と一言。

 
左:現在、御代田町に構える店はログハウス
右:奥様がオーナーの「野の風工房」のスタジオ。ここで団欒を楽しみ、数々の作品が生まれる。


ログハウスに住むVOL.6より転載

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