個性的な最新実例を満したログハウス専門誌
   

都内の住宅街という厳しい条件の中でログハウスを建てるのは、なかなか大変なことだ。 一家4人がゆったり暮らせるログハウスを都内に建築した林田さんのお宅を、ちょっと拝 見してみよう。 間取りが比較的自由なポスト&ビーム構法で、狭い敷地を有効利用している。 ダグラスファーの30センチ径の柱を前面に出して、重厚な雰囲気を演出する。住宅地なら ではの制約にもかかわらず、こだわりを大切にした。こういうログハウスを建てたい!と いうイメージをしっかり持つことで、満足感も大幅にUP! 
輸入物の玄関ドア。小さな開閉式の窓がついているのがユニーク
柱には30cm径のダグラスファーを使用
 
システムキッチンは奥様が選んだもの。ダークブラウンの落ち着いた色調で、天井には太い梁が見えている
梁と柱が複雑に入り組んでいる様子がわかる。ロフトから和室を見下ろすことができるので、窮屈な感じがなく、和室も開放感がある
畳が敷かれていて、自由に寝転がれるスペースは、今は一家4人の寝室として使用している。ブラインドも木製。
   
都内の住宅街に建てた山小屋で暮らす
 「妻への結婚10周年記念のプレゼントとして、ログハウスの建築を思いついたんです」と語るのは、ご主人の林田さん。最初はシステムキッチンだけを新調するつもりであったが、老朽化した自宅でキッチンだけ新しいのも妙なので、思い切って新築を決断したという。
  登山好きの父親によく山に連れて行かれたことから、自宅を新築するなら山小屋風、と常に考えていたそうだ。研究熱心な性格のご主人は、それから資料収集とモデルルーム見学に精を出した。結局、ポスト&ビームで気密性の高いログハウスを作っている長野ログハウスに施工を依頼することになったが、結婚10周年記念日は、かなり過ぎていた。長野ログハウスと契約したのが2003年11月。住宅街でのログハウス建築とあって、「建築中は地元の工務店が常に見学に来ていた」とのこと。4月20日に建物の引き渡しが行われ、林田さんは晴れてログハウスのオーナーとなった。取材時はまだ外構工事が残っていたが、「これから自分の手でいじくるのが楽しみ」ということで、あえて工事をせずに残した部分もある。
 
こだわりも思い出も込めたログハウス
 玄関ドアを開けると、太い柱と筋交いが視界に飛び込んでくる。ダークブラウンに塗られた太い柱と、床材に使われたカリンの重厚な色合いが、落ち着いた雰囲気を醸し出している。リビングの奥にあるどっしりとしたログのテーブルは、ご主人の頼みに応じて大工さんが誂えたものだ。食事に使うのはもちろん、林田さんが帰宅した後でくつろぐ場所でもある。
  2階は、うって変わって明るい雰囲気だ。長男と長女の部屋、そして一家の寝室となる和室が ある。そして和室からのびる階段を上ると、ロフトになっている。和室の上が吹き抜けになっているので、開放感あふれる造りだ。 「ここには秘密があるんですよ」とロフトを案内する林田さんは言う。「この壁板の裏にある梁には、家族4人の手形がついているんです」建築中に一家そろって青いペンキで、手形を残したそうだ。「いつか自分の子どもたちが家を解体する時、思い出してくれたらいいですね」林田さんのロマンチックな発想に、思わず感動である。
 
ログハウスDATA
■延べ床面積 118.85m2
■1階 50.50m2 2階 43.50u ロフト 24.85m2 デッキ 17.48m2
■着工日 平成16年2月7日
■完成日 平成16年4月29日
■構法 軸組
■種類 ポスト&ビーム
■仕様ログ材 ダグラスファー/サイズ直径約30cm
■基礎 ベタ基礎
■外部仕上 屋根材=平瓦/建具 =ペアガラス高断熱樹脂サッシ(SHANON)/塗料=3回塗り
■内部仕上 天井材=SPF、パイン、クロス /床材=メイプル、カリン/内壁材=腰パイン+ケイソウ土、腰パイン+クロス他/塗料=1回塗り
■工費 総工費=2100万円 基礎工事費=108万円/ログ材料費・組み上げ・大工工事費=954万円/屋根 ・板金工事費=88万円/塗装工事費=30万円/設備工事費=103万円/その他=817万円
■設計・施工 長野ログハウス建築設計(有)

ご主人の正義さん、奥様の香織さん、長男の正平君(8歳)、長女の凛ちゃん(3歳)。結婚10周年を機に、自宅をログハウスにすることを決意。
[東京都狛江市]
林田邸
家族構成 4人
ポスト&ビーム
延べ床面積 118.85m2
総工費 2100万円
 
ログハウスに住むVOL.4より転載