個性的な最新実例を満したログハウス専門誌





 
 薪ストーブで暖められた空気は、上昇気流を発生させて上へと押し上げられる。そのため、 せっかくの暖気が天井付近に停滞し、ロフトは暑いくらいにまで温度が上昇。逆に1階の床付 近は冷たいままという室内温度のムラが生じてしまう。その悪循環を解消してくれるツール が、シーリングファンだ。上昇した暖気を室内に循環させる流れを作り出し、家全体に薪スト ーブの暖房効果を行き届かせてくれる。シーリングファンは、薪ストーブ愛好家にとってまさ に心強い存在なのだ。天井で緩やかに回るシーリングファンはログハウスの雰囲気にぴった りで、デザインや材質、カラーなども豊富。照明と一体になったタイプもあり、空気の循環とい う目的はもちろん、インテリアとしての魅力も兼ね備えている。
 


 
 シーリングファンがない状態だと、同じ室内にいながら天井と床では温度差がなんと約9℃も開いてしまう。薪ストーブの周囲は暖 かいが、ちょっと離れただけで寒さを感じる、上半身は暖かいけど足元が冷たい、といった不快な温度差が生じ、その状態が長く続け ば温度を感じる感覚に狂いが生じる「温度不感覚症候群」という現代病の要因にもなりかねない。
 一方、空気力学に基づいた設計がなされたシーリングファンがあれば、スペースの都合で薪ストーブを部屋の中央に置けなくとも、 暖められた空気が効率よく循環。室内温度がムラなく均一に保たれ、快適なだけでなく、体にもやさしい空間が作り出されるのだ。暖 房の効率も格段にアップするので、貴重な薪をむやみに消費したり、電気やガスのストーブで暖を補ったりといった過剰暖房も避け られ、一家の省エネに一役買ってくれる。
 


 



 薪ストーブの配置に合わせて、吹き抜けの上部など暖気 がたまりやすい部分に取り付ける。ファンの位置が床から約 3.5m以下になるように設置すれば、空間の上下に効果的 な空気の流れを作り出せる。ネジやボルトで簡単に取り付 けられるものが多く、大抵の場合、天井の強度も問題ない。 ただし、傾斜天井に取り付ける際は太めのボルトネジを使用 するため、取り付け箇所の強度を事前に業者などに確認を。 強度が不足している場合はパネル板などでの適切な補強が 必要になる。スイッチは壁に設置するほか、オプションで風 量の調整などができるリモコンも付けられる。

 
 購入する際には、実用性とインテリア性を併せ持ったものをじっくり吟 味したい。
 実用性を考えた場合、ポイントとなるのはモーター音、ファンを回した ときの揺れ、そして風量だ。1日中回すものなので、モーター音や揺れが 大きいと気になってしかたがない。価格の安さだけに飛びついて後悔す ることなく、様々なメーカーの製品を比べてみてできるだけ高性能なも のを選ぼう。風量は羽の種類や角度、モーターの精度によって異なるが、 羽の角度が大きいほど省電力で大きな風量が可能になる。また、取り付 け部分の強度も重要な要素。取り付け可能な傾斜角度や延長ロッドの長 さなども事前に確認しておきたい。
  デザインはログに合いそうなウッディーなものからメタリック調のモダ ンなもの、照明との一体型など多彩。羽の材質や色の組み合わせも豊富 なので、部屋の雰囲気に合った好みのデザインが見つかるだろう。