個性的な最新実例を満したログハウス専門誌
   

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北米産のダグラスファーを使ったログハウス・カフェ「おじいさんの古時計」。 どこからともなくログファンはもちろん、カントリーファンも集まってくる。
↑テーブルセットなどの家具もすべて手づくり。奥に見える写真は、同店で年4回 開催しているカントリーのライブのときの写真。

←ステンドグラスは、山本さんの友人のステンドグラス作家が制作

扉を開けると、優しい木の香りが迎えてくれる。BGMはカントリー。


カントリーを聞きながら、 ゆるやかな時の流れを楽しむ
 京阪電車・私市駅から車で約十分。緑深い金剛生駒国定公園を走る国道沿いに、 堂々としたログハウスが見えたら、それは知る人ぞ知る「おじいさんの古時計」だ。 「この店がオープンしたのは十七年前のことです。ずっと昔から、ログハウスを建てる のが夢だったんですよ。それが、『おじいさんの古時計』ができるきっかけです」と、 問わず語りに話してくれるのはオーナーの山本義彦さん。  
  もともとサラリーマンであった山本さんには「ログハウスを建てる」ということと 「いつかは脱サラしたい」という二つの夢があった。その夢が、実現に向かって動き 始めたのは二十年前のこと。 「夢を実現…というと格好いいけれど、要は会社が倒産したんです。再就職の話もあ ったのですが、ここで踏ん切るしかないと、決心したんです」と山本さん。
 
人は、夢 を夢として見ている間は心地よい。夢が実現へ向けて走り出したときに、ぶつかるの は「現実」という厳しい壁だ。山本さんも例にもれず、トラックの運転手をしながら 資金調達や土地探し、調理師免許の取得などに奔走したという。そんな中でたくさん の人に出会い、ログハウス建設に力と知恵を貸してくれる人との出会いもあった。 「山梨県の清里でログハウスのペンションをしていた方が、『ログを建てるなら、一 緒にやろうよ』と言ってくれて。5人のビルダーに混じって、皮むきもチェーンソー ワークも一緒にやりました」
オーナーの山本義彦さん。「ログハウスってね、一つ造ったら、また造りたくなる。 不思議な魅力があるんですよね」。山本さんのこの笑顔に誘われて常連になった人も多いのでは。
店内にはたくさんの時計が置いてある。この鳩時計もその一つ。同店をかたどって いて、時を知らせるたびに鳩が飛び出し、明かりが灯る。山本さんのお気に入りでもある。
右上が、正真正銘の「おじいさんの古時計」。ほかは、山本さんの手づくりの時計。
「このテーブルセットは、ログハウスを建てたときの残り材を使ってビルダーが 作ってくれました。17年たってもびくともしませんよ」と山本さん。
 

人気の抹茶シフォンケーキセットは700円。ほかにキャラメルケーキセットや チーズケーキセット(各700円)、プレーンオムレツや、サラダが付くブランチセット (970円)などがある。湧き水を使用した味わい深いコーヒー、紅茶は480円。
「おじいさんの古時計」オリジナルビール(530円)。カントリーミュージック好き なら、ビンのままぐいっといきたい。
こちらは、山本さんが自ら作ったテーブルセット。
同店のエントランスにあるブランコ。古い時計が時を刻むように、ブランコの動き も実にノンビリしている。
 
●所在地:〒576-0033 
大阪府交野市私市 9-18-10 ●TEL:072-891-2401
●営業時間:10:00〜20:30
●定休日: 木曜
かくして念願のログハウスが完成したのは、人生最大の決心から3年後のこと。 以来「おじいさんの古時計」は、カントリーが流れる居心地のよいログハウス・カフェ として愛されてきた。 「大好きなログハウスでのんびり仕事するというイメージだったのですが、料理して、 走り回って、片付けてと、やっぱり現実はキビシイ(笑)。おまけに迷い犬を引き取 って世話もしているので、休みの日も出て来て散歩させないといけないし。話が違う と思うことも多いです(笑)」  毎日多忙な山本さんを尻目に、店の敷地内に繋がれた犬たちは、のんびり昼寝をき めこんでいる。 「この店にはね、おじいさんの古時計が本当にあるんです」と、山本さんが指差すほ うを見ると、そこには振り子時計が。 「私の祖母が十七歳でお嫁に来たとき、すでに家にあったそうです。どうです、アジが あっていいでしょう?」  古い時計が時を知らせてくれるログハウス・カフェ。BGMは軽快なブルーグラス から、ドック・ワトソンが唄う「Grand father's clock」に変わっていた。
木の家VOL.8より転載